先週、美容系の子と打ち合わせ帰りに雑談していた時のこと。
彼女が漏らした言葉が、まだ耳に残っています。
「最近、誰も私のこと叱ってくれないんだよね」
数字が伸びるほど周りは優しくなる。
恋人まで褒めるだけになったと、彼女は笑っていました。
恋人に叱られてモヤモヤしている人。
叱ってくれる相手に惹かれて、戸惑っている人もいるでしょう。
そんな相手はどこにもいないと、諦めかけている人も悩む理由は、自分を本気で見てほしい。
SNSコンサルの現場で人気者の裏側を見てきた私にも、痛いほど覚えがあります。
叱ってくれる人が恋愛で貴重になった理由
大人になると叱られる機会がごっそり消える
学生の頃は、先生も親も友達も遠慮なく言ってきましたよね。
社会に出た途端、それが消える。
上司はハラスメントを恐れて口をつぐむ。
管理職研修で叱るのが苦手だと手を挙げる人が7割という話もあるくらいです。
親は歳を取って、電話の声が丸くなる。
友達は関係を壊したくないから、当たり障りのない言葉を選ぶ。
気づいたら、自分の欠点を指摘してくれる人がゼロ。
はぁ…これ、思った以上にしんどいんですよ。マジで。
誰にも止められないまま、少しずつズレていく感覚。
インフルエンサーの子たちは、この孤独を何倍も濃く味わっています。
フォロワーが10万人を超えたあたりから、周囲が全員イエスマンになる。
面白いくらい一斉に!
だから彼女たちは、叱ってくれる恋人を冬の湯たんぽみたいに抱えて離しません。
甘やかされるほど不安になる本音
女性誌のアンケートで興味深い企画がありました。
何でも許してくれる彼女と、叱ってくれる彼女。
どちらが好みかを男性に聞いたものです。
叱ってくれる彼女を選んだ側の理由が印象的でした。
自分では自分を制御できないから。
甘やかされると人としてダメになるから。
まさかここまで正直に答えるとは思いませんでした(笑)
男性だけの話ではありません。
優しいだけの恋人と付き合っていると、ふと足元がぐらつく時がある。
この人、私が何をしても何も言わないな…って。
それは信頼なのか、無関心なのか。
判断がつかないまま、褒め言葉だけが積み上がっていく。
叱ってくれる人が欲しいという願いの正体は、関心への飢えです。
優しさへの飢えではなく。
叱ってくれる人の心理|嫌われる覚悟で口を開く理由
叱るのは驚くほど割に合わない行為
叱る側に立ったことがある人なら分かるはず。
言った後、自分も落ち込むんです。
嫌われるかもしれない。
空気が重くなる。
黙って笑っていれば、その夜は楽しく終わるでしょ。
それでも口を開くのは、相手の明日を気にしているからです。
撮影担当の後輩の話をしますね。
彼女、カフェで店員さんに横柄な態度を取ったらしいんです。
その場では何も言わなかった彼氏が、帰り道で小さな声で言った。
「さっきの、俺は好きじゃなかった」
彼女は最初ムッとしたそうです。
でも翌朝、ぐさっと刺さって泣いたって。
この人、私が嫌われる人間になるのを止めてくれたんだ
そう分かった時、彼への気持ちが一段深くなったと話してくれました。
叱るという行為は、相手の未来に自分の時間を投資すること。
どうでもいい相手に、誰もそんな手間はかけません。
叱ってくれる彼氏の心理は一色じゃない
彼氏が叱る理由は、きれいなものばかりではありません。
守りたい、将来を一緒に考えている、恥をかかせたくない。
ここまでは愛情の側。
自分の価値観を押しつけたい、優位に立ちたい、仕事の苛立ちをぶつけたい。
こういう動機も、同じ叱るという顔をして出てきます。
見分けるのは言葉の強さではなく、その指摘が誰のためかです。
あなたが他人に嫌われないための指摘か。
それとも、彼が気分よく過ごすための言葉か。
気分のための叱りは、回数を重ねるほどあなたを小さくしていきます。
叱ってくれる女性に男性が弱い理由
メンズ美容系で活動している男性がいます。
彼の彼女は、投稿を見て短く刺すタイプ。
「それ、誰も幸せにならない投稿だよ」
本人いわく、最初はカチンときた。
でも消したら、なぜかスッキリしたらしいんです。
強がっている自分を見抜かれる心地よさ。
男性が叱ってくれる女性に弱いのは、母性に甘えたいからだけではありません。
外で背伸びし続けている人ほど、素を知っている相手の前でだけ息ができる。
叱ってくれる女性は、その息継ぎの場所なんです。
私の観測では、叱れる女性は同性からも慕われます。
モテるという言葉を使うなら、これが一番長持ちするモテ方だと確信しています。
叱ると怒るとモラハラの違い
視線が相手の明日か自分の気分か
同じ遅刻でも、出てくる言葉がまるで違います。
叱る人は、次から連絡だけはしてほしい、心配したから、と言います。
怒る人は、なんで遅れるの、ありえない、と感情を投げつける。
モラハラの人は、だからお前は誰にも相手にされないんだ、と人格に手を伸ばしてくる。
叱る人の視線は、あなたの明日に向いています。
怒る人の視線は、自分の今の苛立ちへ。
モラハラの人の視線は、あなたを自分の下に置くことにしか向いていない。
三つ目だけは、優しい日があるからこそ厄介です。
叱った翌日にプレゼントをくれたりする。
それで帳消しになった気がしてしまう。
正直なところ、この点だけは絶対に気をつけてほしいです。
叱られた後に自信が増えるか減るか
見分け方をあれこれ挙げる記事は多いけれど、私はひとつで足りると断言します。
叱られた後、自分のことが少し好きになれるか。
それとも、自分はダメだという気分だけが残るか。
愛のある叱りは、行動を変えたくなる。
支配の叱りは、相手の顔色を読むのがうまくなるだけ。
付け足すなら三つ。
人前で叱らない、同じ話を蒸し返さない、叱った後にフォローがある。
この三つも、上の問いに帰ってきます。
叱ってくれる人は大切にしろという言葉の罠
うちのスタッフに、モラハラの彼と2年付き合っていた子がいます。
別れた後に彼女が言った言葉が忘れられません。
「叱ってくれる人は大切にしなきゃって、ずっと思ってた」
その信念が、彼女を縛り続けていた。
叱られるたびに、これは愛情なんだと自分に言い聞かせる。
言い聞かせるほど、彼の機嫌を読む力だけが磨かれていく。
結局、友達に会う服まで彼に確認するようになっていたそうです。
なぜ信じたくなるのか。
幼い頃に厳しく育てられた人は、厳しさと愛情がセットで脳に刻まれています。
逆に放っておかれた人は、叱られること自体が初めての関心に感じる。
どちらも、叱られる痛みを愛の証拠として受け取ってしまう。
もし今、叱られた後に自分が縮んでいくようなら、一度距離を取ってください。
叱ってくれる人を好きになる心理と本気度の見分け方
本気で見られている実感がときめきに変わる
上司や先輩、年上の相手に叱られてドキッとした経験はありませんか。
あれは恋なのか、憧れなのか。
人は、自分の欠点まで把握している相手に安心します。
褒めるだけの人は、表面しか見ていないかもしれない。
叱ってくれる人は、裏側まで見た上で付き合ってくれている。
その実感が、ふわっと恋に化けるんです。
親の面影を重ねている場合もあります。
自分では手綱を握れないから、握ってくれる人に惹かれる。
私の意見を言うなら、半分は恋で、半分は安心感への依存。
恋か依存かの境目は、叱られない場面でも会いたいと思えるか。
叱られている時だけ心が動くなら、探しているのは恋人ではなくコーチでしょう。
本気かどうかは叱った後の三時間で分かる
叱っている最中の言葉より、その後の三時間に目を向けてください。
心から心配して叱った人は、言った後に自分も苦しい。
だから沈黙の後に、ほんの少し柔らかくなります。
言い過ぎたかもと連絡が来る。
何事もなかったように、普通のご飯に誘ってきたり。
これがフォローです。
叱った後も不機嫌を引きずり、こちらから謝るまで口をきかない。
それは叱りではなく、罰ですね。
あと、あなた以外への態度も見てください。
店員さんや後輩を見下す人が、あなたにだけ思いやりのある叱り方をすることは、まずない。
叱る時の癖は、その人のあらゆる人間関係に染み出しています。
叱ってくれない恋人は無関心なのか
反対の悩みも、びっくりするほど多く届きます。
彼氏が何も言ってくれない、私に興味がないのかな、と。
叱らない理由は五つくらいに分かれます。
あなたを信頼している、争いが嫌い、面倒くさい、もう諦めた、そもそも見ていない。
無関心との境界線は、叱らないけれど聞いてはいるか。
あなたが失敗を話した時、目を上げるか、スマホを見たままか。
そこに丸ごと出ます。
聞いてはいる人になら、叱ってほしいと素直に頼んでいい。
私にちゃんと言ってほしい、そう頼んだだけで関係が動いた子を何人も見てきました。
叱られ上手になると意外とモテる
叱られた直後の返し方で関係が決まる
人気が長く続くインフルエンサーには共通点があります。
叱られた時の返しが見事なんです。
言い訳しない、泣いて話を終わらせない、逆ギレしない。
一度だけ受け止めて、こう言う。
「それ、言ってくれてありがとう」
たった一言。
これで叱った側の罪悪感が、すっと軽くなる!
恋人相手でも同じです。
叱られてすぐ反論すると、相手は次から黙るようになる。
黙られた恋愛は、音もなく終わっていきます。
叱られ上手な人は、年上にも同性にもモテる。
本音を言っても大丈夫だと周りに思わせる人のところに、人は集まるから。
叱ってくれる恋人を大切にする方法
叱ってもらった翌日に、変わった姿を見せる。
これが最大のお礼です。
口で感謝を伝えるより、行動が変わった方が相手は報われる。
それから、あなたも相手を叱ってください。
叱る側と叱られる側が固定された恋愛は、保護者と子どもになっていきます。
対等でいたいなら、こちらも言うべき時に言う。
言われっぱなしの優等生でいる必要はありません。
冒頭の美容系の子が、こないだ初めて彼氏を叱ったそうです。
仕事の愚痴を後輩に漏らしすぎていた彼を、遠回しにではなく真正面から指摘した。
そうしたら彼の方が、やっと対等になれた気がすると言ったらしくて。
聞いた時、じんわり嬉しくなりました。
叱りが重くなってきた時の線引き
叱ってくれる人との恋愛にも、赤信号はあります。
頻度が増えてきた時。
一緒に笑う時間より反省している時間が長くなったら要注意。
叱りの中身が行動ではなく交友関係や服装に広がったなら、もう危ない。
その時点で、叱りは監視に変わっています。
私の中では、笑いと叱りの割合が9対1を切ったら見直しの合図。
数字はあくまで肌感覚ですが、この目安で救われた子を知っているので書きました。
叱ってくれる人と出会うには
本音が飛び交う場所に身を置く
叱ってくれる人は、褒め合いの場にはいません。
何かに真剣に取り組んでいる人が集まる場所にいます。
仕事の勉強会、スポーツ、創作。
年上の割合が高い場も狙い目です。
マッチングアプリを使うなら、プロフィールの一文を変えてください。
甘やかしてくれる人が好き、ではなく、本音で意見してくれる人が好き。
意見をくれる人と書いた子の方が、長続きする相手に出会っています。
うちで相談を受けた子たちを見る限りの話ですが。
叱られる価値のある人になる
最後に、耳が痛い話を少し。
人は、言えば変わる相手にしか叱りません。
叱られて拗ねる人、同じ失敗を繰り返す人からは、そっと人が離れていく。
叱ってくれる人が現れないと嘆く前に、自分が叱られる価値のある人間か。
そう問い直した子から順に、相手が現れています。
自分で自分を叱る習慣も、地味に効きます。
寝る前に、今日の自分に厳しい言葉をかける。
これができる人は、他人の叱りも受け止められるもんですよ。

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