自分に自信がない女の恋愛|褒め言葉が刺さらない本当の理由

撮影の合間にインフルエンサーの女子が、スタッフから、今日の髪すごくいいですね、と言われて、ぴたっと固まった。それから小さく、いや全然、と返した。
その顔が忘れられません。嬉しそうじゃなかった。むしろ怖がっているみたいだった。
帰りの車で聞いてみたら、彼女、こう言ったんですよ。褒められるとね、期待値が上がるじゃないですか。次に会ったとき、あれ?って思われるのが怖いんです、と。
ああ、これか
自信がない女性の恋愛が苦しくなる理由って、じつはここに全部詰まっています。

目次

自信がない女性が恋愛でつまずく、あの瞬間

うまくいかないのは、性格が暗いからでも、努力が足りないからでもない。もっと手前で起きている。

好かれるほど、なぜか苦しくなる

片想いのうちは平気なんですよね。むしろ楽しい。ところが相手が振り向いた瞬間、そわそわが止まらなくなる。
本当の私を見たら幻滅されるんじゃないか。今はまだバレてないだけ。そんな声が頭の中でぐるぐる回りはじめる。
好意が増えるほど、失うものが増える。だから怖くなる。単純な話です。
恋愛がうまくいかない人ほど、じつは好かれた経験がある。ここ、意外と知られていません。

私なんかで十分、が口ぐせになっていく

連絡が週一でもいい。会えるのが深夜だけでもいい。文句なんて言えない。だって私なんかを選んでくれたんだから。
この思考、ものすごく都合よく利用されます。
正直なところ、この点だけは絶対に気をつけてほしい。自己評価が低い状態で恋愛市場に立つと、雑に扱う人ほど寄ってくるんです。丁寧に扱ってくれる人は、あなたが自分を大切にしていないことに気づいて、静かに引いていく。
残酷だけど、何度も見てきました。

うまくいきかけると、自分から壊す

既読がつかないだけで、もう嫌われたと決めつける。試すようなメッセージを送る。返事が優しくても、優しいのが逆に不安になる。
そして自分から距離を取って、ほらやっぱりね、と納得する。
振られたわけじゃない。壊したんです。
壊しておけば、振られるより痛くないから。私はこれを、自信のなさが仕掛ける保険だと思っています。

かわいいと言われても嬉しくない、あの気持ちの正体

褒め言葉が空を切る感覚。あれ、性格の問題じゃありません。

脳が、矛盾する情報を弾いている

私は平凡だ、という自己イメージを長く持っていると、それとぶつかる情報は自動的に処理落ちします。かわいいと言われても、脳が受信を拒否する。
だから聞こえてはいるのに、心には届かない。
本人はそれを、素直じゃない自分のせいだと責めるんですよね。違うのに。

褒められた分だけ、落ちる高さが増える

前述のインフルエンサーの子が言っていた、期待値という言葉。あれが核心でした。
褒め言葉を受け取るということは、その水準を維持する約束をした気分になる、ということ。すっぴんを見せられなくなる。二回目のデートに行きたくなくなる。
嬉しさより先に、ずしんと重さがくる。
これ、贅沢な悩みだと切り捨てられがちですが、当人にとっては普通にしんどいですよ。

否定で返すと、相手は黙るようになる

うちのスタッフの子がぽろっとこぼした話。彼氏に、その服いいね、と言われて、これ安物だし似合ってないよ、と返し続けたら、ある日から何も言われなくなったそうです。
彼女は言いました。愛されてないと思ってたけど、私が全部消してたんですね、と。
はぁ…。聞いていて胸が痛かった。
褒めるって、相手にとっても勇気のいる行為なんです。それを毎回否定で返されたら、人は普通に傷つく。謙遜のつもりが、じわじわ相手の口をふさいでいる。
私なんか、という言葉には、あなたの見る目がおかしい、という意味が隠れてしまう。悪気がないぶん、たちが悪い。

褒め言葉を受け取れるようになる、地味な練習

自信をつけようとしなくていい。受け取り方だけ変える。

ありがとう、で止める一週間

ルールはひとつ。褒められたら、ありがとう、とだけ言う。そのあとに何もつけない。
そんなことないよ、を我慢する。全然だよ、も飲み込む。気持ち悪いくらい落ち着かないはずです。私も昔やって、口の中がむずむずしました(笑)
一週間続けると、変化が出るのは自分側じゃなく相手側。褒められる回数が増えるんです。受け取ってくれる人には、また言いたくなるから。
信じられるようになるのは、そのあと。

感想じゃなく、事実だけをメモする

自己肯定感を上げるノートって、続かない。私は好きだ、素敵だ、と書いても、嘘くさくて手が止まるから。
だから事実だけ書く。今日、後輩に仕事を頼まれた。友達が三年ぶりに連絡をくれた。店員さんが笑ってくれた。
評価を入れないのがコツです。事実は否定しようがないので、脳が弾けない。
三週間ぶんたまったノートを読み返すと、けっこう驚きますよ。まさかこれほど何かしていたとは思いもしませんでした、という感想を、これまで何人からも聞いてきました。

愛くないから恋愛できない、という思い込みの中身

容姿の話に見えて、たいてい別の話が混ざっています。

うまくいかない理由を、顔ひとつに集約してしまう

告白されない。連絡が続かない。二回目がない。理由はいくらでもあるのに、全部を顔のせいにすると、いったん楽になるんです。
だって顔なら、努力しなかった自分を責めなくて済むから。
けれど同時に、打つ手がゼロになる。この思い込みがきついのは、絶望と安心を同時にくれるところ。抜け出す動機が生まれにくい。

男性が見ているのは、顔の作りより顔の動き

恋愛系の企画をいくつも回してきて、男性側の言葉で圧倒的に多かったのは、話してて楽しかった、という一言でした。整っていた、じゃない。
可愛くないと自分で思っている人の多くは、写真より実物のほうがずっといい。理由は簡単で、動いているから。
逆に、緊張で表情が固まると、パーツの良し悪しに関係なく印象が薄くなる。可愛くないの正体が、じつは無表情だったというケース、本当に多いです。私はこれを何十回と見てきたので、けっこう自信を持って言い切れます。
笑ったときに目が細くなるのを気にして、口を閉じて笑う癖。あれ、今日でやめませんか。

変えるなら、順番を間違えないこと

メイクや髪型を変えるのは、もちろんアリ。ただし目的をはっきりさせておかないと沼ります。
人に好かれるために変えると、反応が薄い日に全部崩れる。自分が鏡を見て、ぱっと機嫌がよくなるために変える。この一点だけ。
外側をいじって内側が満たされるのは、じつは一瞬なんですよね。整形しても不安が消えなかった、という話を、私は複数の現場で聞いています。それでも変えたいなら止めません。ただ、その先に何があるかは知っておいてほしい。

自信をつけるより先に、やっておくといいこと

自信は結果です。原因じゃない。ここを取り違えると、永遠に準備運動が終わりません。

自己評価の柱を、恋愛の外にもう一本立てる

恋人の機嫌で自分の価値が決まる状態は、単純に消耗します。相手が疲れている日、あなたの価値まで下がってしまう。おかしいでしょ。
仕事でも趣味でも、月一の推し活でもいい。あなたを採点する人がいない場所を持つ。
柱が二本になると、恋愛の揺れが致命傷じゃなくなる。連絡が遅くても、まあ今日は別の柱があるし、で済む日が出てくる。
この余裕、相手にはちゃんと伝わります。追いかけたくなるのは、こういう人。

自信がない自分でいると、傷つかずに済んでしまう

ここからは少しきつい話をします。
自信がないままでいると、告白しなくていい。婚活を始めなくていい。うまくいかなくても、自信がないから仕方ない、で説明がつく。
つまり、傷つかないための盾として機能してしまうんです。
本人にその自覚はありません。私もかつて、忙しいから恋愛は無理、と言い続けていた時期があります。

本当は、選ばれなかったときの顔を見られたくなかっただけ

盾を下ろすのは怖い。でも下ろさないかぎり、誰も近づいてこられない。
最初の一歩は、告白でも自撮りでもなくていい。褒められて、ありがとう、と言う。それだけで十分に大きな一歩ですよ。

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