好きかどうかわからない
告白された瞬間に起きていること
告白された瞬間、嬉しいのか困っているのか、自分でもわからない。
その感覚を「おかしい」と思わなくていい。
SNSコンサルの仕事でインフルエンサーと話す機会がよくあるが、そこで何度聞いたかわからないのが「告白されてもピンとこなかったんですよね」というセリフ。
モテるとか人気があるとか関係なく、好きかどうかわからないまま告白を受けることは思っているよりずっと多い。
そもそも告白というイベント自体が非日常すぎる。
普通に話していた相手から突然「好きです」と言われたとき、人間の脳は情報処理が追いつかなくなる。
どう返すかを考えながら、自分はこの人のことをどう思っているのかを問い直す作業が同時に走り出す。
2つの処理が並走するのだから、頭が真っ白になるのは当然なんだ。
好意と恋愛感情、その境界線
好きかわからないと感じる原因の多くは、好意と恋愛感情を混同していることにある。
一緒にいて楽しい、話しやすい、信頼できる。それは本物の感情で、否定することじゃない。
ただ、それが恋愛としての好きかどうかは、まったく別の話。
正直なところ、この区別ができていない人がものすごく多い。
仲がいい=好きかもしれない、という等式を無意識に作ってしまうと、告白された瞬間に「もしかして私も…?」という錯覚が生まれる。
その錯覚を本物の感情だと思い込んだとき、関係がこじれ始める。
恋愛感情には、もう少し固有のノイズがある。
相手が自分以外の誰かと話しているとき、胸のあたりがざわっとする感じ。
気づかないうちに、その人の話題を何度も出している。
自分でも説明できない、どこかざらっとした感触が混じっているかどうかが、ひとつの基準になる。
自分の気持ちを確かめる5つのステップ
断ったあとの自分を想像する
まず試してほしいのは、断った場合の自分を頭の中でリアルに動かしてみること。
「ごめんなさい」と伝えた翌日、廊下でその人とすれ違う場面を想像する。
胸がすっきりしているか、それとも何かが引っかかって残っているか。
この想像だけで答えが出る人は多い。
すっきりするなら、それはすでに答えだよ。
逆に「なんかもったいない」という感覚が浮かんだなら、それも無視しないでほしい。
もったいないという感情は、恋愛感情の初期形態に近いことがある。
嫉妬の記憶をたどる
その人が誰かと仲良くしていたとき、自分はどう感じていたか。
「別に」と流せていたなら、恋愛感情は薄い可能性が高い。
「なんか気になった」という記憶があるなら、それは嫉妬の種だ。
嫉妬は自分では認めたくない感情の筆頭格だから、記憶の中で無意識に書き換えられていることがある。
「あの時なんか機嫌悪かったな」という記憶の原因が、実はその人の行動だったりすることも珍しくない。
記憶を少し丁寧に掘り返してみると、自分でも気づいていなかった感情が出てくる。
頭に浮かぶ回数を数える
1日の中でその人のことを何回思い出しているか、意識して数えてみる。
特に、何かを見たり聞いたりした拍子に「あ、あの人も好きそう」と頭に浮かぶ回数。
これが多ければ多いほど、潜在的な関心は高い。
思い出す回数が多い人を、人間は無意識に好んでいる。
私はこれが、気持ちを測るうえで一番シンプルで正確な方法だと確信している。
アプリも診断テストも要らない。ただ数を数えるだけ。
信頼できる人に話す、ただし一人だけ
声に出した瞬間に「あ、自分こう思ってたんだ」と気づく経験は、意外と多い。
話すことで整理されることがある、というより、話しながら自分の気持ちが完成していく感じに近い。
ただ、話す相手は一人に絞ること。複数人に話すと返ってくる意見が割れて、かえって迷いが深まる。
自分の恋愛に干渉したがる友人に話すと、気がついたら相手の意見で動かされていることがある。
あくまで自分の気持ちを整理するための対話として使うこと。
そこだけ意識しておくと、話したあとにすっきりする。
返事の3パターンとそれぞれのリスク
OKする場合
好きかわからない段階でOKするのは、間違いじゃない。
付き合いながら感情が育っていくケースは、実際にたくさんある。
ただ、相手に対してある程度の敬意と関心がある状態でないと、途中でしんどくなる。
関わってきたインフルエンサーのスタッフが、撮影の打ち上げでこんな話をしていた。
最初は「まあいいか」くらいの感覚で付き合い始めたのに、気づいたら相手の一挙一動が頭から離れなくなっていた、と。
まさかこれほど感情が変わるとは思ってもいなかったと笑いながら話してくれた。
その人は今、その相手と結婚している。
保留する場合
気持ちがわからないまま返事を急かされたくないなら、保留という選択肢はある。
ただし保留するなら期限を自分で決めること。
少し時間をもらえますかと伝えるなら、2週間以内を目安に答えを出すと一緒に伝えておくべきだ。
1ヶ月以上保留し続けると、相手の気持ちが疲弊する。
その疲弊が怒りに変わることもある。
保留はあくまでも考える猶予であって、先送りじゃない。
この違いをわかっておいてほしい。
断る場合と具体的な言い方
断るなら、早いほうがいい。
迷ったまま先延ばしにすることが、一番相手を消耗させる。
断りの言葉に正解はないが、伝えるべき要素は3つ。
気持ちへの感謝、はっきりとしたノー、そしてこれからの関係をどうしたいかの意思。
好きという気持ちを伝えてくれてありがとう。ただあなたのことを異性として見ることができない。これからも友人として仲良くしたいと思っている。
このくらいシンプルで十分だ。長々と理由を並べると、相手の反論を引き出すだけになる。
正直なところ、この一点だけは絶対に気をつけてほしいのだが、今は恋愛できる状況じゃないという断り方は、状況が変われば付き合えるという期待を持たせてしまう。
相手のためにならないどころか、傷を深くする可能性があるから、理由に状況を使わないほうがいい。
断る時にやってはいけないこと
断ったあとの関係について
断られた側が最も傷つく瞬間は、告白を断られた直後じゃなく、その後の相手の態度が急変したときだという話を、以前スタッフとのランチで聞いた。
告白前と後で接し方がぱたっと変わると、自分の告白が全部台無しになった気がすると。
その感覚、想像するだけでかなりきつい。
断ったからといって、急に壁を作る必要はない。
普段通りに接することが、相手の気持ちを一番早く落ち着かせる。
もちろん、相手が距離を置きたがっているなら無理に近づかない。
関係が元に戻るかどうかは、正直言ってケースによって違う部分もある。
ただ断る側がオープンな態度を保っていると、時間をかけて友人関係に戻れることは十分にある。
インフルエンサーたちが話してくれたリアルな恋愛
好きじゃなかったけど付き合ってよかった話
ライフスタイル系インフルエンサーが、撮影の合間にこんな話をしてくれた。
告白された時、正直まったくときめかなかった、と言いながらも、なぜか断れなかったと。
嫌いじゃないし悪い人でもない。なんとなくOKしてみた。
付き合って3週間が過ぎた頃、その人の寝起きの声が妙に気になっていることに気づいた。
なんかもう全部かわいく見えてきて、急にキャッチが入った感じがした、と笑いながら話してくれた。
その相手と今でも交際が続いている。
好きかどうかわからない段階でのOKが、必ずしも失敗に終わるわけじゃないと本気でそう思っている。
とりあえずOKして後悔した話
一方で、同じ経験をして逆の結果になった人もいる。
別のインフルエンサーのスタッフが打ち上げで話していた内容なのだが、断れなくてOKしたら2ヶ月でしんどくなったと。
相手の連絡が来るたびにスマホを伏せたくなる感覚が続いて、最終的に自分から関係を終わらせたと言っていた。
断れなかったのは、相手が傷つくのが見えていたからじゃなく、自分が悪者になりたくなかったからだとあとから気づいた、と。
断ることへの恐怖が、相手への配慮に見える形をしていることがある。
そこは自分に正直でいないと、結局もっと傷つく形で終わるからね。

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